作詩においては用例の無い「造語」、「漢語」として使われていない「和語」を使用することは禁止されており、従来は『佩文韻府』が基準とされてきましたが、「捜韻」が『佩文韻府』に取って代わる時代になってきました。
よって、「捜韻」による用例検索は極めて重要なので、以下に説明します。
1.二字詩語に用例があるかどうかを検索する場合。
「二字熟語」は、「捜韻」に用例があるかどうかを確かめて、用例があり、更にその意味が目的とする使用方法に合っているかを、『漢語大詩典』等の辞書、用例の意味から確かめることが必須となっています。
(1)「布団」という熟語を使いたいが、用例はあるか。
「關鍵詞」に「布団」を入力し、 「精确匹配」「只顯示相關詩句」にチェックを入れて検索すると、

と表示されて用例が無いことが分かる。「布団」は日本語にはあるが「漢語」ではない、和語であることが分かり、作詩には使用できないことが分かる。
(2)「新星」という言葉を、新しく頭角を現した人の意味で使いたいが、用例があるか。
「關鍵詞」に「新星」を入力し、 「精确匹配」「只顯示相關詩句」にチェックを入れて検索すると、

「新星」という詩語そのものの用例が2例しかなく、しかも「現當代」「當代」の作品であるので使用するのにふさわしくないことがわかる。しかも、これらの用例は「新しく生まれた星」の意味である。
(3)「野史」という熟語が「歴史書」の意味にあるか。
「關鍵詞」に「野史」を入力し、 「精确匹配」「只顯示相關詩句」にチェックを入れて検索すると、用例は多そうなので、「七絶」に絞る。

92の用例があることが分かる。そのうちの一つの「詩題」をクリックすると、詩の全文が表示されるので、再度、「詩題」をクリックすると「伽藍」が青字で表示された画面となる。

ここで、「野史」をクリックすると、「漢語大詩典」又は「國語辞典」が現れる。

これでも意味はとれるが、分かりにくい場合、Deepl翻訳にかけると、

と、ほぼ正確な日本語になる。この意味では「漢語」として使用できる。
(4)「漢語大詩典」がコピーアンドペースト出来ない場合は、「台湾版漢語大詩典」を使用することができる。
2.「三字詩語」が「捜韻」にあるかを検索する場合
「三字詩語」は三字で一つのまとまりを持っている場合(固有名詞等)と、(「二字」+「一字」)、(「一字}+「二字」)の組み合わせの場合がある。三字で一つのまとまりを持っている場合は、それが「捜韻」に用例としてなければならない。組み合わせの場合は、「二字」は、前述のように捜韻で用例を確かめる必要がある。「二字」「一字」の組み合わせも、原則として「捜韻」にあることが必要である。
(1)「萬里愁」が用例にあるかどうかを検索する場合。
「關鍵詞」に「萬里愁」を入力し、 「精确匹配」「只顯示相關詩句」にチェックを入れて検索する。「三字詩語」の場合は、「體裁」を「七言絶律」に絞った方がよい。

106の用例がある。そのうちの一つの「詩題」をクリックすると、詩の全文が表示されるので、再度、「詩題」をクリックすると「萬里」が青字で表示された画面となる。「萬里」をクリックすると、

と表示されるので、この意味であれば「萬里愁」は用例があることになる。
(2)「幾千兵」が用例にあるかどうかを検索する場合。
「關鍵詞」に「「關鍵詞」に「萬里愁」を入力し、 「精确匹配」「只顯示相關詩句」にチェックを入れて検索する。

用例が無い。しかし、「五千兵」「二千兵」で検索すると用例があるので、たまたま無かっただけで、使用するのには問題無いと考えられる。